Y遺伝子の働き
オスでもY染色体がないトゲネズミ、Y遺伝子はどこへ行ったのか
南西諸島には、生物の性別を決定する「性染色体」が珍しい特徴を持つトゲネズミがいる。
これらの3種のゲノム(全遺伝情報)配列を、東京科学大学などの研究グループが詳しく解読し、性染色体の進化過程の仮説を導き出すことに成功した。
オス化に関わるY染色体がないアマミトゲネズミとトクノシマトゲネズミでは、他の齧歯(げっし)類でY染色体にある7つの遺伝子が、X染色体で見つかった。
この2種のトゲネズミでは、オキナワトゲネズミとの3種共通の祖先から分かれる過程で、Y染色体の一部が丸まった「環状DNA」に載った遺伝子が、X染色体に移動した可能性がある。
成果は、これらのユニークなトゲネズミの性染色体の進化や、性決定のメカニズムの解明につながりそうだ。
性別を決定するのに必要なのが、通常はY遺伝子です。
23番目の遺伝子の組み合わせが、女性はXX、男性はXYで、これによって性別が決まります。
このような記事を読むと、一見、トゲネズミのような遺伝子が有利に思えてしまいます。
しかし、Y遺伝子を持つことは、生存戦略において非常に重要なのです。
Y染色体を独立させることは、性別を決定する際の確実性が高まります。
組み合わせの妙によっては、性別がハッキリしないパターンも起こり得ます。
そういった個体は弱い傾向にあるため、死亡リスクが高まってしまうでしょう。
また、Y染色体は組み換えを行わないことにメリットがあります。
オスにとって有利な遺伝子を、メスには影響を与えることなく引き継ぐことができるのです。
Y染色体は、オス独自の機能に特化した遺伝子して機能しています。
しかし、進化の流れとしては、Y染色体は退化していくとも言われています。
有力な遺伝子を残しやすい反面、有害な遺伝子も排除しにくいためです。
今後、トゲネズミのような生物が増えるのではないかと研究者の間では考えれています。
アニメでみた宇宙人は雌雄同体でしたが、地球人もそういった方向に進化するのかもしれません。

