任天堂の株価低下に思う

新作マリオ映画も『ぽこポケ』も絶好調。それでも任天堂株が下がり続ける理由とは

ついに任天堂の株価が8000円を割り込み、約1年前の水準も下回りました。日経平均が史上最高値を更新しているなかでも、任天堂株は大幅安のままです。

現在の任天堂は、直近決算ベースで前年比の売上高がほぼ倍増する絶好調ぶりです。さらに『ぽこ あ ポケモン』は発売4日で世界220万本を突破し、マリオの新作映画も公開3週目時点で世界興収約1120億円を記録。加えて、人気IPのスピンオフ『スプラトゥーン レイダース』も発表されました。

それにもかかわらず、なぜ“独り負け”のような様相を呈しているのでしょう。

任天堂の株価が下がる理由として言われているのは、半導体価格が上がっているのに、スイッチ本体の値上げをしないないためと言われています。
ゲーム会社は、ゲーム機本体でではなく、ソフトによって利益の多くを出しててます。
しかし、スイッチ2が発売されてから、まだ大ヒットと言えるようなソフトは出ていません。
利益が目減りするのにも関わらず、値上げをしない任天堂を、投資家は快く思わないのでしょう。

消費者目線で考えると、おかしな話です。
物価上昇によって毎月のように値上げが続いています。
そんな中にあって値上げをしないのは、逆に素晴らしい会社です。

資本主義では、拡大することしか許されていません。
新しい商品、新しいサービス、常に新しいものを消費者に提供し、拡大をし続けなければいけない運命にあります。

貧しかった過去においては、拡大は正義でした。
拡大は人々に富をもたらし、それをそれぞれが実感することが出来ました。

しかし、物質的な豊かさを手に入れた現在はどうでしょう。
さらなる便利のために、人間が余裕なく働かされています。
昔だったら、一週間かけていた仕事を一日でするようになり、泊りだった出張も日帰りです。
資本主義において、停滞は死であり、それを許すことは決してできないからです。
そしてこの先、人々はさらにすり減っていくでしょう。

本来投資家とは、会社を応援するサポーターというのがあるべき姿勢です。
困った時ほど助けるのが役目であるはずなのに、現状はただのマネーゲームです。

金だけ今だけ自分だけ。
人々の幸せではなく、お金を価値の真ん中に置く資本主義は、本当に正しいのでしょうか。