実は特別なことではない

食べて「能力を盗む」魚、自分の遺伝子にない”光る”力を獲得

生き物の能力は、基本的に「自分の遺伝子」によって作られています。

ところが東北大学の研究チームは今回、発光魚「キンメモドキ」が、自分では発光酵素を作らず、餌として食べたウミホタルから“光るためのタンパク質”を取り込んで利用していることを、全ゲノム解析によって強く裏付けました。

この魚は、発光に不可欠な酵素を作る遺伝子を持たないまま、他生物由来のタンパク質を使って光っていたのです。

研究成果は2026年4月1日付で科学誌『Scientific Reports』に掲載されました。

こういった性質を持つ生き物は決して珍しくはありません。
例えば、フグもその代表格でしょう。

フグはテトロドトキシンという強力な神経毒を持っています。
しかしこの毒は、フグが作っているわけではありません。
元々は海底にすむ細菌によって作られているものです。
フグは、その細菌類を餌にする貝やヒトデ等を食べるため、それがどんどん体内に蓄積されていきます。
その証拠として、人工的に飼育されたフグはフグ毒を持ちません。
逆に言えば、これらの細菌類を食べる生物は、それぞれフグ毒を持つのです。

他にも、エビをゆでると赤いのは、赤い色素を持つプランクトンを食べるためであり、これは紫外線のダメージを防ぐ役割をしています。
また、ビタミンといった栄養素を人間が食べることで利用しているのも、結局は同じような話でしょう。
生物は他の生き物の性質をうまく利用しているのです。

カニバリズムとは人間が人間を食べることを言います。
そして、食人族は実際に存在し、これは特別な効果や力、または栄誉が得るために行われていると言います。
文明の発達した現代人には野蛮な行為に見えますが、まわりを見渡せば、案外、自然なことなのかもしれません。