椎骨動脈乖離と寝違えの違い

寝違えと勘違いしやすい首の痛み 血管が裂ける「椎骨動脈解離」かも

後頭部やうなじに強い痛みが出たら、首の後ろ側を通る血管が裂ける「椎骨動脈解離」かもしれません。働き盛りの中高年世代に多く、重症化すると脳梗塞(こうそく)などを引き起こします。痛みが続く場合は早めの受診が大切です。(諏訪智史)

首の後ろにある頸椎(けいつい)(首の骨)の中には、椎骨動脈と呼ばれる2本の血管が左右に通っています。脳に血液を運ぶ重要な血管です。何らかの原因でこの血管の壁が裂けるのが、椎骨動脈解離です。

なぜ起こるかは、はっきりしないことが多いのですが、スポーツや交通事故に伴う首への極端な負担は一因となります。ジェットコースターに乗って急加速で力を受けたり、整体やヨガで首を無理に動かしたりすることで発症するケースもあります。

患者は東アジアが欧米と比べて多く、40~50歳代の中高年世代が目立ちます。発症頻度は10万人に2~3人とされ、見逃されているケースも多いと考えられています。

施術をする側にとって、大動脈解離は気を付けなければいけない疾患です。
過去には、首の矯正をしたことで椎骨動脈乖離が誘発された例もあるようです。

血管が裂ける痛みは非常に強いと言います。
それは、血管には痛みを感じる神経の数が多いため、血管が裂けるとこれらが激しく刺激されるからです。
ひとたび血管に亀裂が入ると、血圧によってどんどん組織が裂けていくため、異常事態として脳には強烈なシグナルが送られます。
強烈な痛みの他、めまいやふらつき、激しい頭痛といった症状も伴います。
非常に強い痛みを感じた場合は、まずこういった疾患を疑った方が良いでしょう。

寝違えの場合は、朝起きたら痛かった場合や徐々に痛くなっていくケースが多いでしょうか。
痛みにも幅がありますが、動かすと痛いというような、動作に伴う痛みがほとんどです。
痛みのために首が動かせなくなった状態を、借金で首が回らなくなったと自虐的に説明するのは、恒例の寝違えジョークです。

記事では危険喚起をしていますが、大動脈解離の発症率は10万人に2~3人程度です。
寝違えは割と多い症状ですが、その母数を考えると、非常に稀と言えるレベルでしょう。
過剰に恐れる必要はありませんが、以上に強い痛みの場合はこれを疑った方が良いでしょう。