医学という免罪符
【6月15日 AFP】米検察は14日、ハーバード大学医学部に献体された遺体の部位を密売したとして、遺体保管責任者の男ら6人が起訴されたと発表した。
ペンシルベニア州ミドル地区連邦検事事務所によると、起訴されたのはセドリック・ロッジ被告(55)のほか、共犯者5人。
全国的な遺体密売網に関与したとされる。
ロッジ被告は2018~22年、提供された遺体が火葬される前に内臓などの部位を盗んだ疑いが持たれている。
訴状には、マクリーン被告が「なめし革」にしてもらうため、人の皮膚をテイラー被告に送付したとの記述もある。
何だかきな臭い話です。
人間の皮膚をなめし革にするなんて、本当なのでしょうか。
死体の内臓なんて、何に使うのでしょうか。
世の中には、理解のできない世界があるものです。
しかし、医療の世界においては、こういった話は珍しくありません。
例えば、ペルンコップという優れた解剖学書があります。
この解剖学書は、図が精緻で美しいと、高いとの評価を得ているのですが、現在は絶版になっています。
それは、解剖図のモデルになったのが、ナチスに処刑された政治犯やユダヤ人で、倫理的に問題があったからです。
ペルンコップ解剖図は学者や外科医からも参照されるほど。生きた人間の神経や血管の構造を正確にとらえています。
しかし、それは一体どのような状況で書かれたのでしょうか。
背景を考えると、ゾッとする話です。
また、一時、日本各地で開催されていた、人体の不思議展にも闇があります。
腐敗せず、臭いがほとんどなく、素手で触れる標本が飾ってあり、今までになかった展示で話題になりました。
人間の死体をスライスしたものや、さまざまなポーズをとらせたものなど、一般の方にも興味をひきやすいイベントでした。
しかし、この標本の元となる死体の入手経路に、少しいわくがあったのです。
中国はかつて、法輪功というグループを弾圧しました。
法輪功自体は気功のような健康法ですが、最大で7千万人居た学習者を、政府は脅威と見たのです。
中国共産党は、不当逮捕、拘束、虐待や拷問等で法輪功の勢いを削っていきました。
当然、犠牲者も多く、7000人も亡くなったと言います。
実は、その犠牲者の死体が、標本には使われているというのです。
医学の発展において、ある程度の犠牲は仕方がないと考えられがちですが、それは本当に正しいのでしょうか。
一連のコロナ騒動を見てもそうですが、医学が免罪符であるべきではないと、私は思ってしまいます。

