オステオパシーの哲学
オステオパシーはアメリカ発祥の医学体系です。
アメリカ人のスティル医師によって体系化され、150年近くの歴史があります。
近年、筋膜の重要性に注目が集まっていますが、
元々オステオパシーでは、筋膜による身体のつながりを重視していました。
オステオパシーには”機能と構造は相互関係にある”という大原則があります。
例えば、機械は配線に問題があれば動きませんし、センサーが働かなければ誤作動を起こします。
人間も、構造物は”生もの”ですが、
骨組み(骨)、モーター(筋肉)、センサー(神経)、配線(血管)、基板等(脳・内臓)
から成り立つ機械であり、これらの異常はやはり誤作動につながります。
人体は、故障しても機械のように簡単に分解することはできません。
そのため、その代わりとしてオステオパシーでは解剖学の知識と繊細な感覚を用います。
ぐいぐい押したり、揉んだりすることはありませんが、
解剖学の知識を元に身体の中をイメージし、原因を探してアプローチをする。
ソフトタッチの裏では、実はそんな作業をしています。
スティルは、
人間の体のすべての部分が秩序正しく機能しているとき、我々の体は完全に健康体である。
そうでない時、結果として起こるのが病気である。
原因を発見して取り除けば、その結果は消えるだろう。
という言葉を残しています。
薬は症状を抑えるものであり、治しているのは自分の身体です。
自然治癒力に注目し、それを最大限に発揮できるように身体を整える。
それがオステオパシーの基本的な考え方です。
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