睡眠は何の時間?

脳は非常に大食いの器官です。
脳の重量は体重の2~2.5%ほどですが、消費するエネルギーは全体の20%を占めます。
高性能のパソコンは多くの電力を消費しますが、それは脳においても全く同じです。

パソコンのCPUは無機的なデバイスですが、脳は生身のデバイスです。
生身であるがゆえに二進法以上の複雑な思考ができる訳ですが、一つ欠点があります。
それは有機的な反応によって、多くのゴミが発生してしまうという点です。

脳内においては、常時様々な化学反応が起こっており、その度にゴミが発生しています。
多くのエネルギーを消費して活動する脳は、このゴミの量が半端ではありません。
このゴミ処理は、グリンパテック系と呼ばれる脳内のリンパ循環が関係しています。
脳を満たす脳脊髄液が、脳と脊髄の血管周囲に沿って移動しながら栄養分を分配し、同時に老廃物を取り除いているのです。

アルツハイマー病やパーキンソン病は、アミロイド等のタンパク質が異常に蓄積し、神経細胞を変性させることで発生するのではないかと言われています。
このたんぱく質がいわゆる脳のゴミですが、このゴミ処理は睡眠中に特に活発になります。

老廃物処理は深い眠りの時に盛んになるため、特にノンレム睡眠が重要であると言います。
しかし、多くの場合、年齢を重ねると睡眠が浅くなり質が低下します。
脳の病気が高齢者に多いのは、睡眠の質が大きく関係しているかもしれません。

気持ち良く生活するためには、ゴミを片付ける必要があります。
片付けるからこそ、新しいものが入り、代謝が円滑になります。
睡眠は、身体の回復のための時間であるとともに、体内の掃除の時間でもあるのです。