老いる覚悟

遠方に住んでいる友達でも、今はSNS等で近況を知ることができます。
友人の投稿をちょこちょこチェックしているのですが、先日その中に、少し気になるものがありました。

“生き物って緩やかに死んでいくもの。
けど、歯医者行けば歯が減ってるからマウスピースを着けろとか言われるし、
内科行けば血圧が高くなってるから薬で下げろって言われる。
死ぬ直前まで健康でいろみたいな感じは少し気持ち悪い。”

私は健康に携わる身であるため、これを見た時は少しショックでした。
しかし、よくよく考えてみると、あながち間違ってはいないと、思い直しました。
私も常々、現代人は老いへの覚悟が薄くなっていると感じてるからです。

生物である限り、老いは避けられません。
極端に言えば、生まれた瞬間から老いは始まっています。
そして、いつか死ぬことも決まっています。

現代においては、若いことだけに価値をおいている風潮があります。
いつまでも若くいることは素敵であり、多くの人々の関心事です。
髪の毛を染めたり、シミやシワに気を配ったり、特に美容整形はその極端な方法でしょう。
しかし、どれどけ努力をしても老化が止まるわけではありません。

体の中にしても、健康診断という名のもとに若さを強制されます。

血圧が高ければ低くしろ
コレステロールが高いから低くしろ
白内障が進んでいるから手術しろ 

血管はゴムのように弾力がある組織です。
歳をとって固くなったために、心臓はポンプ力を上げているのではないでしょうか。

コレステロールは、細胞やホルモンを作るために必要不可欠な材料です。
実は、コレステロールと心血管疾患との間に相関関係はないことが分かっています。

本人が不都合を感じていない白内障の手術は、医者のエゴなのではないでしょうか。
念のため、何のため?

そうなった背景は何も考えず、ただ数値だけを管理して、本当に健康なのでしょうか。
現代は長寿の時代だからこそ、死ぬ覚悟が必要になっています。
そして、老化に抗うより、老いを受け入れることの方がよっぽど楽な生き方です。
死を感じるからこそ、生は輝くのです。