本当の職人

和食に、洋食、中華にイタリアン、さらにタイ料理まで食べられる店。
一方、和食にこだわり、和食のみを提供するお店。
この二つなら、あなたはどちらを選ぶでしょうか?
恐らく、和食にこだわるお店の方がより選ばれるのではないでしょうか。

この業界でも、症状に特化した形態をとっている整体は少なくありません。
例えば、腰痛専門、肩こり専門、痺れ専門、坐骨神経痛専門など、そのパターンは様々です。
変わったところでは、ゲーミング整体というゲームをした後の疲れに特化した整体もあります。
最近はそれが、特に増えてきているなという印象です。

病院に行く場合、私たちは症状によってどの科を受診しようかを考えます。
確かに、専門性を絞った方が利用する側にとっては分かりやすいかもしれません
しかし、その専門性ゆえに、全体を考えるという視点が失われているのは、現代医学の大きな問題です。

身体は丸ごと全部で一つの身体です。
身体にはつながりがあり、痛いところが悪いところではありません。
つながりは時に、離れた場所にも影響を及ぼします。
例えば、首の痛みに非常に多いパターンですが、頚椎ではなく、胸椎に問題があることは非常に多いです。
また、決して骨だけの問題ではなく、症状改善のためには心臓の可動性を考える必要もあります。
症状とは、筋肉、骨、内臓、血管、筋膜、神経、それぞれがすべて関わり合っているのです。

また、症状は身体の結果です。
もし胸椎に問題があった場合、自律神経上のつながりから、必ず内臓も影響を受けます。
また、心臓の可動性の低下によって、血液も同時に循環が低下するでしょう。
構造的な問題があるから、機能にも問題が起こります。
内科的な問題であっても、身体的な所見は必ず存在するのです。

専門を絞るとは、それは得意不得意の問題であり、私の場合、施術内容自体は変わりません。
どんな症状でも、全体を考えて、異常を見つけ、それを整えさえすれば、必ず身体は変化していきます。
しかし、特化型の整体が局所しか見ない施術をしているなら、それはちょっと注意が必要でしょう。

本当に腕の良い料理人であるなら、たぶん何を食べても美味しいはずです。
私も目指すべきところは、実はそういった職人なのです。