鉄不足の原因

体育館での全校集会。
校長が話をしている中、いきなり体育館に響き渡るバターンとした大きな音。
貧血で倒れた生徒から出た音です。
私が当時通っていた小中学校では、そういった生徒が必ず何人かいました。

大人でも貧血の診断を受けている方は、決して珍しくはありません。
そういった方には症状改善のため、医師からは鉄剤が処方されています。
しかし、ずっと飲み続けているのにあまり改善しないというパターンも多く見かけます。
これは鉄を身体がうまく吸収出来ていないという、そもそもの土台に問題があるからでしょう。

まず、鉄を吸収するためには胃の働きが非常に重要です。
摂取した鉄はそのまま吸収されるわけではなく、胃酸によって吸収されやすい形に変化します。
胃を切除した後は貧血になりやすくなりますが、これは胃酸が分泌されないために起こる現象です。

また、鉄の吸収は十二指腸で行われますが、十二指腸の働きが悪いと吸収に影響します。
吸収された鉄は肝臓や脾臓に貯えられますが、これらの臓器によっても吸収率が左右されます。

その他、腸内環境や消化酵素の分泌、タンパク質不足等が関係しますが、やはり単純ではありません。
身体の土台が不健康に傾いた結果、鉄が足りないという事態を招いているのです。
レバーやほうれん草が苦手であっても、現代は飽食の時代です。
よっぽどのことがない限り栄養が不足するということはあり得ません。

多くの問題は不足ではなく、吸収ができていないことに問題があります。
薬で治るのではなく、健康を見直すことが本当の問題解決への道なのです。