ホントに効果的?

私は以前、デイサービスで働いていました。
そこはリハビリ特化型の施設で、色々なトレーニング機器を揃えているのが売りでした。
提携している医師の指示の下、施設のスタッフは、利用者さんにリハビリを指導していました。

リーダーは理学療法士でした。
勉強をするのが好きなタイプで、エビデンスを重視したリハビリの指導をしていました。
この筋トレは膝に効く、だからこれを一生懸命やれば膝は必ず良くなる。
こういった論文があって、内側広筋を鍛えることが膝痛には良いと書かれている。
苦痛に顔をゆがめながらも、利用者さんはその言葉を信じてリハビリを頑張っていました。

私はほんの短い間しか在籍していなかったので、その後のことは分かりません。
ただ、私が居た3カ月間で、その方から膝が良くなったと聞くことはありませんでした。

一般的に、膝の痛みには腿の前面を鍛えろということが定説になっています。
しかしこのケースだけでなく、私が知る限りでもあまり改善したというケースはあまり知りません。
そもそも、イスに座って膝を曲げ伸ばしするだけの運動が、本当に効果的なのでしょうか。

膝だけにフォーカスを限定すれば、大腿四頭筋は重要な筋肉なのかもしれません。
しかし実際の歩行は、足首、股関節、骨盤、背骨、上肢、頭部の協調運動です。
これらの連動を無視して四頭筋だけを鍛えるのが、私には正しいとは到底思えないのです。

エビデンスがあるといっても、それに100%の効果がある訳ではありません。
局所から全体に視点を拡大することこそ、私は真の膝の治療法だと思うのです。