ステロイド注射

副腎皮質ホルモンの一つであるコルチゾールを元に造られたステロイド薬。
コルチゾールは抗炎症作用、免疫抑制作用、細胞増殖抑制作用、血管収縮作用等を持つ。
アレルギー性疾患、自己免疫疾患、血液疾患などに効果的である。

しかし、有益な効果を持つ反面、多様な副作用が生じるリスクもある。

免疫抑制作用によって感染症にかかりやすくなる
体内の糖の利用が低下することによる高血糖(大量投与時)
皮膚が薄くなる
蛋白異化作用(筋力低下、白内障)
血液中の脂質合成促進による動脈硬化やムーンフェイス
腸管からのカルシウム吸収を抑えることによる骨粗しょう症の誘発
胃粘膜保護作用をもつムチン減少による消化性潰瘍

これらがその代表例である。

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先日、腱鞘炎の治療のために注射をした患者さんの手首が白くなっているというケースに遭遇した。
調べてみると、ステロイドには皮膚の色素産生を抑える作用が存在するようである。
特にケナコルトという薬剤では、色が白くなる、陥没するというケースが多数報告されている。

白斑は永続するわけではないが、戻るまでに2~3年はかかるという。
ケナコルトA注射は保存療法の最後の砦で、これ以外になると手術しかないらしい。
私は身体が良くなれば腱鞘炎は改善する確信している。
この誤った認識は、身体のつながりを考えない現代における局所治療の弊害だろう。