湿布でフタ

日本は湿布大国です。
どこかが痛ければとりあえず湿布を貼って様子を見る。
高齢の患者さんは特に、シャツをめくると湿布がチラリということは珍しくありません。

しかし、この湿布、意外なことに他の国ではあまり浸透していません。
お土産として湿布薬を買っていく外国人が多数いるほど、ガラパゴス的進化をとげた薬なのです。

アメリカやヨーロッパでは、痛みに対し、薬や患部を冷やすといった対応が一般的です。
塗るタイプの薬は存在しますが、湿布のような貼るタイプの医薬品は存在しないのです。

実は、意外かもしれませんが、湿布の効果はエビデンスではあまり証明されていないのです。
冷感がして楽なように感じますが、諸外国ではそれなら実際に冷やした方が良いという考え方のようです。

湿布で楽になるのは私も認めますが、やはりそれで治るものではないでしょう。
厚生労働省のデータでは、湿布薬は年間54億5千万枚が処方され、総額は1000億円を超えています。
そして、その7割以上が70代を超える高齢者に処方されていますが、痛みは減っているのでしょうか。

本当に必要なのは、湿布を貼って誤魔化すことではなく、症状を改善するための行動です。
生活習慣を見直し、きちんと身体に向き合うことこそが、真の痛み改善への道なのです。