生命力を養っている
先日、今が旬のアスパラを食べました。
輸入物が多いので一年中見かけるアスパラですが、本来は春が旬の食材です。
スーパーで買ったものでしたが、普段食べるものよりもずっと味が濃く、非常に美味しかったです。
旬の食材は、美味しくて、栄養価が高くて、リーズナブルという良いことずくめです。
桜を見ていても思いますが、本来のあるべき時期に成長したものは生命力が違います。
しおれた食材よりも、新鮮な食材のほうが美味しく感じます。
食事とは命を頂く行為ですが、美味しさとは味覚による生命力の評価なのかもしれません。
しかし、人間とは奇特な生き物です。
最近は希少部位という言葉を良く聞きますが、私はそれに対し違和感を覚えることがあります。
鮭児という魚はご存じでしょうか?
1万匹に1匹の割合でしか捕れないという若い鮭です。
普通よりも脂の乗りが良く、全身が大トロのような身質の鮭です。
一匹で10万円の値段が付くこともあるそうです。
なぜ鮭児は脂の乗りが良いのでしょう。
鮭は産卵のために母川回帰しますが、その集団に紛れ、間違って日本に来てしまった個体だと言います。
鮭児は、精巣や卵巣が未成熟であるため、本来は生殖に使われる栄養をそのまま体に貯えています。
そのため、他の鮭よりも脂肪の比率が20~30%と非常に高いそうです。
しかし、普通は間違って帰ってくることはありません。
母川回帰能力にはホルモンが関係しているそうですが、鮭児はこれが狂ってしまった個体です。
これは、ハッキリ言えば病気でしょう。
美味しいからと病気のものを食べて、きちんと生命力を養うことができるのでしょうか。
食事の本質からは離れた、何か行き過ぎたグルメのように感じてしまいます。

