症例報告 40代 男性 投球後の右肩の痛み

40代の男性です。
子供とキャッチボールをした後から右肩が痛いということです。
始めは筋肉痛かと思っていたそうですが、2週間経った今も痛みが引かないそうです。
普通にしていても違和感があり、肩を上げる動作で痛みが出るとのことでした。

痛みの場所を確認すると、肩の中の方が痛いそうです。
触診で場所を確かめると、上腕骨と肩甲骨の間に圧痛がありました。
肩と上腕骨周囲の緊張のアンバランスで、うまく肩関節が動いていないのかもしれません。

肩が痛くなる角度を取ってもらい、制限がある場所を探します。
私は見て制限のある場所が分かるのですが、動きのラインを追っていくと胸に抵抗を感じます。
心臓周辺の緊張が強く、肩を動かす際に胸郭が動きについて行っていません。
エネルギーによるアプローチで心臓周辺をゆるめると、痛みは半分ぐらいになったそうです。

再び痛みが出る角度を取ってもらいます。
動きのラインを追っていくと今度は右の横隔膜で動きが止まってしまいます。
同じようにエネルギーを用いて、横隔膜の緊張を取り除いていきます。
再度動きを確認してもらうと、痛みは3割程度に減ったそうです。

その他、上部胸椎の調整、鎖骨の調整をするとかなり痛みは軽減したそうです。
違和感はまだあるそうですが、時間の経過と共にだんだんと良くなっていくでしょう。

肩が痛くなる。
肩の筋肉の問題は無視できませんが、なぜ肩の筋肉が痛くなってしまったのでしょう。
肩の痛いところ、固いところを揉んだとしても、それは対処療法です。
肩に負担がかかるその原因を見つけなければ、効果は一時的なものでしかないでしょう。

身体にはつながりがあります。
そのつながりから身体を考えることが症状解決への道なのです。

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