生体と死体は違う

「サメの腸はテスラバルブのように機能する」という論文に「日本人研究者」が反論!「1000回以上」の観察で見えた驚きの「新仮説」の種!

サメの腸は果たして本当にテスラバルブとして機能しているのだろうか。沖縄美ら海水族館の健康管理チームの村雲清美氏はこの仮説の検証を行った研究者の一人である。現時点で結論が出ているわけではないが、その過程でわかってきたことを少しだけ紹介しよう。

サマーズ博士らの説のいちばんの弱点は、彼らが生きているサメの腸の動きを観察していないことである。幸い、私たちのすぐそばには生きたサメ達がいる。問題は、腸の動きが外からは見えないということだ。

そこで村雲氏が目をつけたのは、超音波診断装置(エコー)である。これは高周波の音を動物の体に当てることで、その体内を透視する技術で、その高い安全性から人間では母体内の胎児の成長を見るために用いられている。このエコーを防水、耐圧のケースに入れて持って水中に潜り、サメの側を泳ぎながら腸の動きを直接観察しようというのが彼女の作戦だ。

彼女の1000回以上にわたる観察によりわかったのは、サメの腸はサマーズ博士らが考えていたよりずっと活動的だったということだ。中でも意外だったのは、腸全体を「ねじる」動きが見られたことだ。ねじる方向は常に右向きで、これは内部のらせん弁の巻きをきつくする方向である。

私たちが雑巾をねじって水を絞るように、サメも腸をねじることで内部の圧力を高め、溜まった糞を搾り出しているのではないかと考えている。この「雑巾しぼり仮説」は、サメの腸のらせん構造の意味についての新しい仮説になるかもしれないが、いずれにせよ「かもしれない」という程度の話だ。

死体と生体では機能が異なる。
これは、現代医学にこそ必要な視点でしょう。

死体を観察しても、それはどこまで行っても死体です。
構造的な理解は進むかもしれませんが、機能について十分に理解したことにはなりません。

オステオパシーは変化を出すことができる治療です。
それでは、オステオパシーが変化を出すことができるのはなぜなのでしょう?
私は、人間は生きているということを重視しているからだと考えています。

オステオパシー的には、呼吸には肺呼吸と第一次呼吸の二つがあると考えています。
肺呼吸はいわゆる通常の呼吸ですが、第一次呼吸は生命のリズムです。
大きく言えば体全体が伸び縮みする動きで、体液の循環に関係し、脳や体を調節する役割を担っています。
非常に重要な呼吸ですが、これは死体では観察することができません。

また、筋膜の動き、内臓の動き、骨の動き等、組織にはそれぞれ動いています。
そして、この動きは機能に大きく関わりがあり、無くなってしまうと不調の原因になります。
この動きも、死体では決して感じることのできない動きです。

動きを見れば、骨盤がゆがむことが分かりますし、頭蓋骨も動くことが分かります。
固くなって動きが悪くなった古傷が機能の邪魔をすることもあるし、それは何十年前の傷でも起こり得ます。
私はこれについての確信を持っていますが、エビデンスでは証明することは出来ないでしょう。

私たちは生きています。
そして本来、医学はそれを尊重し、重視すべきなのです。