健康は有限である
身体の調子が悪いと、何をするにも楽しめなくなります。
先日、患者さんから、美術館に行ったけど身体がツラすぎて集中できなかったというお話を聞きました。
元気があればなんでもできるかもしれませんが、元気がないとなんにもできません。
身体は無限ではありません。
使えば疲労するし、使っているうちにだんだんとくたびれてきます。
身体には治癒力が働いているため、この実感が薄いかもしれません。
ただ、年齢と共に色々な症状が顔を出すことというのが、身体が有限であることの証明です。
すべての出来事には因果関係があります。
原因があるから結果があり、それはすべてに共通する絶対的な宇宙の法則です。
症状にせよ、病気にせよ、やはりそこにはこれまでの行いの反映があるのです。
以前の勤め先は、大きな企業の重役の方が多く来院していました。
偉くなる方には共通項があり、みなさん身体が丈夫で一様にタフです。
実際仕事ができることが前提にあると思いますが、聞くと仕事の量が半端じゃありません。
朝から晩まで仕事で、また、仕事が終われば夜の付き合いがあり、睡眠時間が3~4時間の生活。
そもそもタフじゃないと昇進できないと、社内では言われていたりするそうです。
しかし、引退後、そのまま元気なのかというと、元気な方は少数です。
癌、脊柱管狭窄症、脳疾患、心臓疾患…。
バリバリと働いた代償として、何かしらの症状が顔を出し、みなさんツケを払う羽目になっているいます。
自分の健康に自信がある方は、自分を過信をしてしまう傾向にあると思います。
確かに、健康のありがたみが分かるのは、自分が病気になった時だけです。
普段、健康のありがたさを意識することはほとんどありません。
しかし、そういった時は物で置き換えてみて下さい。
長年手入れをせずに放っておいた機械はどのようになるでしょうか。
油切れでさび付き、動きのスムーズさがなくなり、電気系統がエラーを起こします。
荒い使い方をしていればその分早く故障するでしょうし、丁寧に使っていればきっと長持ちします。
身体も大元では物と一緒なのです。
健康は当たり前ではなく、日々の積み重ねによって成り立つものです。
日々身体を気遣い、適度の食事、適度な運動を心がけ、しっかりと睡眠をとる。
当たり前のことを当たり前にすることで、健康は育まれていくのです。

