勝手に回答

先日、新聞の投書で膝の痛みについての相談をされている方がいました。
80代の女性でしたが、元々は股関節の痛みがあって、5年前に手術をしたそうです。
しかし、今度はだんだんと膝の痛みが気になってきたとのこと。
レントゲンでは膝の変形も進んでいるとの所見で、こちらも膝の手術を進められているとのことでした。
手術には乗り気ではなく、セカンドオピニオンとしてのご相談でした。

私の個人的な見解ですが、股関節の痛みは本当に股関節が由来なのでしょうか。
整形外科的には、軟骨のすり減りが原因であるという診断がほとんどでしょう。
軟骨がすり減ることで骨同士が直接ぶつかり、微小骨折が生じます。
それが痛みの原因であると言うのが、現代医学の痛みの解釈です。

しかし、関節のクッションとは軟骨だけのものなのでしょうか。
私は身体のつながりを重視して施術をしていますが、身体は相互にバランスをとり合っています。
例えば歩く時でも、その衝撃は股関節だけではなく、膝や足首、さらには腰でも分散しています。
単純に股関節だけを考えるのは、あまりにも限定した診方だと思うのです。

逆に言えば、相互にバランスをとり合っている分、一つがダメになると、他が余計にダメージを受けます。
この相談者の方もそうですが、股関節が良くなった後に、今度は膝が痛くなっています。
大抵の場合、こういった痛みは長年の蓄積によるものです。
股関節の痛みの陰に膝の痛みが隠れていたか、股関節の手術によるバランスの崩れによるものでしょう。

年を取れば、誰しもが骨の変形を伴っています。
レントゲンを撮れば、軟骨が薄くなっている人はざらにいるはずです。
しかし、ここで大事なのは、痛い人と痛くない人がいるということです。
私はその違いこそが、私は身体がうまく使えているかどうかという点にあると考えています。

手術が悪いとは思いませんが、身体がうまく使えているかどうかは、また別問題です。
人工の股関節は骨に比べると固いため、衝撃が他の関節に伝わりやすくなってしまうのです。
また手術ではメスを入れるため、筋膜にも大きく傷を作ってしまいます。
そのため、どうしても身体の協調性が乱れやすくなってしまうのです。

膝の変形がある人でも、身体のバランスをとれば痛みは驚くほど軽減します。
決してそれが絶対だとは思いませんが、一度手術をしてしまうと後戻りができません。
まずダメもとでもいいではないですか。
私はまず身体の調整をすることをおススメしたいです。