体の適応

長年のブレークダンスで頭皮に30センチの腫瘍、「ヘッドスピン」による症状と研究者

ブレークダンスを代表する動きの一つ、ヘッドスピンが身体に予期せぬ影響を及ぼすことが明らかになった。デンマークの研究者らが10日、関連する症例報告を公開した。

10日に医学誌BMJに掲載された症例報告では、ブレークダンス歴20年近くの30代前半の男性が、良性腫瘍(しゅよう)の治療を受けた。
腫瘍は長さ約30センチ以上、厚さ約2.5センチ以上の大きさになっていた。
こうした症状は、ヘッドスピンによって頭皮と床の間で摩擦が繰り返されることが原因と考えられている。
スピン中は体重の負荷による圧力が摩擦の影響を悪化させる。
長年ブレークダンスを続けたことで頭蓋骨(ずがいこつ)や頭皮が炎症を起こし、少量の出血を繰り返しながら皮膚が厚みを増した可能性があると研究者らは指摘。
結果として特徴的な隆起を形成するに至ったとみている。

患者は腫瘍による違和感や痛みを訴え、隆起を隠すため外出には帽子が欠かせなくなったと報告した。
手術で腫瘍が摘出された後は、正常な頭部に戻ったことへの安堵(あんど)の思いを語っている。

頭でくるくると回るヘッドスピン。
見ていてすごいとは思いますが、職業柄、体への負担を心配してしまいます。
この頭に出来たコブは、体が身を守るための適応であり、体の涙ぐましい努力です。

しかし、体が身を守るために作ったコブですが、残念ながらヘッドスピンから身を守る以外の存在価値はありません。
頭部は、特に皮膚と頭がい骨間のスペースが狭いので、腫瘍が大きくなってしまうと他の組織を大きく圧迫します。
それによって頭部の違和感や痛みを感じてしまうのでしょう。

同じように、お祭りが好きな人の肩には神輿ダコができている場合があります。
お神輿は500㎏から1000㎏ほどある、とても重い重量物です。
担ぐ人数にもよりますが、1000㎏を20人で担ぐとすると肩には50㎏の力がかかります。
以前患者さんの神輿ダコを触らせてもらったことがありますが、意外と柔らかくてクッションのようでした。
お神輿の担ぎ手は、神輿ダコができて一人前だそうです。

こういったタコではありませんが、マイナス20度が当たり前の場所で生活している人がいます。
また、ヒマラヤの人たちは富士山よりも高い場所で生活しています。
体の適応力には驚かされるばかりです。

現代は、統計学によって導かれた、この範囲であれば健康と言われている各種の数字があります。
老化によってこれが上下した場合、これも体が適応した結果なのではないでしょうか。