A.T.スティルの教え
A.T.スティルとは、オステオパシーの創始者の名前です。
オステオパシーの世界では、まさに神様のような存在。
聖書のようにスティルの言葉は書物に残され、今も読み継がれています。
スティルは幼少期にネイティブアメリカンとの交流があり、そこで先住民の学びを受けたそうです。自然を敬い、恐れ、そしてその中で生きる先住民の教え。その教えは、人間が病気になること、そして健康を取り戻すことも、同じように自然の法則に従っているという気づきにつながり、これはオステオパシーの原理・原則の礎になっています。
そんなスティルの言葉に
見つけて、治して、あとは放っておきなさい
という言葉があります。
これはまさしく本質を突いた、非常に鋭い言葉です。
例えば、先日は大雨で西日本は大変でした。その中で、仮に流木が川の流れをせき止めたとしましょう。下流では泥がたまり、濁り、淀みます。しかし、流木を取り除けば、また時間の経過とともに川は清らかな流れに戻ります。
しかし、ほとんどの医療行為は、痛いところを揉む、熱が出たから薬を飲む等々、下流をなんとかしようと頑張ろうとしています。泥をすくって運び出せば、一時的には綺麗な流れになるかもしれません。しかし、時間が経てば、また淀んだ状態に逆戻りしてしまいます。原因となる流木を取り除かなければ、下流の流れはいつまでも同じです。
状態には原因があります。原因さえ分かって、それが改善できれば、あとは余計なことはするなというのがスティルの教えです。その場ですぐには変わらない場合もあるかもしれませんが、時間の経過とともに、治癒力が体を健康へと導いてくれます。
私たちには偉大なる治癒力が授けられています。その与えられた治癒力を100%信じきる。その治癒力を発揮させるために、対症療法ではなく、身体をよく診て原因を考えなさい。スティルはそう教えてくれています。

