体のつながりについて

体にはつながりがある。
何となくは分かったように思えても、実際にイメージするのはちょっと難しいかもしれません。

体の表面において、皮膚は途切れることなくつながっています。
皮膚は体の表面を保護する一枚の大きなシートです。

血管についてはどうでしょうか?
場所によって名前は変わりますが、すべてはつながった一本のチューブです。
血管がつながっているからこそ、体内の隅々に血液を運ぶことができるのです。

神経についてはどうでしょうか?
分類上は中枢神経と末梢神経に分けられますが、これもまた、名前が変わっただけです。
脳、脊髄、○○神経も、すべては同じものであり、張り巡らされた神経の経路が情報を伝達しています。

筋肉、骨はどうでしょうか?
骨は関節によって、他の骨と連結しています。
筋肉も、分類上は500種類ありますが、これも場所や機能によって名前が変わっただけです。
ほとんどの動作は複数の筋肉の働きによるものです。
つながることで動力源として力を発揮します。

内臓についてはどうでしょうか?
内臓は、体内で代謝を司る様々な仕事をしますが、それは周りと協調することで機能を発揮します。
例えば、心臓は体内において、血液を運ぶためのポンプです。
そのため心臓は血管とつながり、血管は各臓器へとつながります。
その他の臓器も、それぞれに関係性があり、つながりがあります。

そして、これらを、さらにつなぎ合わせているのが結合組織です。
筋膜と呼ばれる組織が、それぞれをつなぎ合わせ、各々の組織との関連性を作ります。
筋膜は決して筋肉だけに関係するものではありません。
すべての組織を包む膜組織であり、これが他とのつながりを強固にします。

私たちは痛い部分があると、どうしてもその場所に注目しがちです。
しかし、つながりがあることを考えると、その場所は結果にしか過ぎません。

肝臓の固さが原因で、右肩が痛い。
胃の不調が原因で、足首が痛い。
心臓を包む膜の固さが原因で、首が痛い。
etc

このような事例は、臨床上、実際に多く遭遇します。
痛みの場所を揉んでも良くはなるとは思いますが、すぐに戻ってしまうのはそのためです。
本当の原因は離れた場所に存在します。

小さな視点では、本当の原因にはなかなかたどり着けません。
体を虫眼鏡で見るようなものです。
一歩引いた、鷹の目のような大きな目線で見ることでこそ、本当の原因を探ることができるのです。