身体におけるアーチ

アーチ橋をご存じでしょうか?
材料を巧みに組み合せて作った橋で、文字通り土台部分がアーチ形をしています。
上からの荷重に強く、足場の数がなくて済むため、洪水等でも流されにくいそうです。
日本においては、石で組み上げた熊本の通潤橋が有名です。

身体にもアーチの構造をとっている場所があります。
それは、足の楔状骨(けつじょうこつ)を中心とした土踏まずの部分です。

足は体重を支える土台です。
足はアーチの構造をとることで、衝撃を分散し、荷重に耐えられるように作られています。
また、アーチは歩行時の推進力を増幅させる、バネのような働きもします。
人体におけるアーチは、強固さとしなやかさという、相反する性質を持つのです。

アーチがない状態の足を偏平足と言います。
この状態は、体重や衝撃の分散がうまくできません。
このため、疲れや痛みを感じやすく、足の他の障害を併発することもあります。

石で作られたアーチ橋においては、石同士が隙間なく、がっしりと組みあっている必要があります。
しかし、足の場合はある程度の遊びが必要です。
身体の組織には常に動きがあるため、そのための遊びが必要なのです。

足部はその相反する性質のため、問題を起こしやすい部位であり、身体への影響も大きい部位です。
自分では軽い捻挫だと思っていても、その影響で身体がゆがんでいるケースは、臨床上多く見かけます。
足の異常は、ゆがみの大元にもなりえるのです。