人間は大きな風船

雨の日には不調を感じやすくなります。
古傷が痛んだり、頭痛があったり、気分がすぐれなかったり、その症状は様々です。
一般的にそれらの症状は、気圧が原因だと言われています。

通常気圧は、午前9時頃に一度高くなり午後3時頃に最も低くなるというパターンをとります。
しかし、低気圧や前線が近づくと、同じ時間帯でも気圧の下がり方が大きくなります。
身体は常に一定の環境を維持しようと努力しているため、イレギュラーを嫌います。
そのために自律神経が不安定になり、不調を感じやすくなってしまうのです。

人間は大きな袋であることを考えると、気圧自体の力も考えなくてはいけません。
気圧が下がると、袋の内圧が高まります。
山の頂上でポテトチップスがパンパンになるのも、まさに気圧の影響です。
体内においても低気圧によって、普段よりも膨張しているのです。

関節もまた、関節包という袋で連結されています。
正常な関節であれば問題ありませんが、ケガをした関節は痛みに対する感度が高くなっています。
関節内の内圧が高まることで、関節も痛みを感じやすくなってしまうのです。

頭蓋骨にしても、同様です。
脳は頭がい骨内で、硬膜と言う袋に包まれています。
頭がい骨の袋と、脳を包む膜の袋の二重構造です。
脳自体は痛みを感じませんが、硬膜や取り巻く血管には多くの痛みのセンサーがあります。
こちらも内圧が高まることで各々のセンサーが刺激され、頭痛が引き起こされるのです。

膨らんだ状態を改善するためには、関節痛であれば、関節へのアプローチが有効です。
また、頭痛であれば、頭がい骨の調整をすることで内圧を下げると、症状は緩和するでしょう。
施術家としては、まずこういったアプローチが思いつきますが、セルフケアとしては何が有効でしょうか。

結局、根本にあるのは、循環の不全です。
循環が滞ることで、局所が膨らみ、それによって症状が引き起こされるのです。
つまり、対処法としては、循環を良くすることが非常に効果的です。

お風呂にゆっくり入って、体を温めてあげる。
負担にならない程度の軽い運動。
ストレッチで筋肉を伸ばす。
関節を良く動かす。
軽くマッサージをする。
これらにしっかり取り組めば、症状は楽になると思います。

しかし、一番大事なのは、身体が対応できていないという現状を認識することです。
身体に余力があれば、多少の気圧の変化で、症状が現れることがありません。
実際、天気が悪くなったとしても、毎回、このような症状が出るわけではないと思います。

身体は訴えています。
生活を見直し身体を見つめることが、根本的なケアには必要なのかもしれません。