細胞を生かす技術

先日のニュースは、個人的にはちょっと衝撃的でした。
死後数時間が経過した豚の脳を回復させることに、エール大学の研究室が成功したというニュースです。

この研究は、死んだ豚に栄養とタンパク質の入った特別な混合液を送り込んだといいます。
それによって細胞がかろうじて生きている状態にまで回復したそうです。
決して生き返ったわけではありませんが、処置次第で細胞レベルでは復活することが証明されました。
発表後、この研究室には問い合わせが殺到しているそうです。

脳などの複雑な組織は難しいかもしれませんが、心臓等の臓器での活用が期待されています。
遺体から臓器を移植する場合、現状では氷水で冷却し劣化を防いでいます。
取り出された臓器は時間の経過とともに劣化していくので、移植は時間との戦いです。
しかし、この技術が確立されれば常に新鮮な状態で手術が行えるようになります。

記事によると、移植用の臓器は毎年大量に破棄されていて、原因は保存状態の問題にあると言います。
細胞が死んでしまえば、せっかく移植をしても、その機能を果たすことはできません。
2012年のアメリカのデータでは、心臓5723個、肺6510個が無駄になったということです。

臓器移植を望んでいる人は大勢います。
特に、腎臓に対しての期待は一段と高いでしょう。
もし本当に技術が確立されれば、それこそ医学のエポックメイキングです。
さらに、この先、SFで見るような脳だけが生きている状態も、本当にやってくるかもしれません。