回数券の是非
先日他院に行った際に、回数券を勧められてとても嫌な思いをしたというお話を聞きました。
施術自体は良かったそうですが、その後の長々としたセールストークにうんざりしたそうです。
確かに回数券絡みのクレームは、業界内でも増えて来ているように感じます。
事業者側からの回数券のメリットは、やはり売り上げの見込みが立つということでしょう。
この仕事は患者さんに来てもらわないと話になりません。
売り上げを確保できる回数券に力を入れるのは、経営していく上では当たり前の姿勢かもしれません。
正直な話、症状の変化は起こせても一回で完治するということはありえません。
どこまでのものを求めるのかにもよりますが、真剣に向き合いのであれば、やはり通う必要があります。
一時的な出費は大きいかもしれませんが、結果的には割安で、覚悟の後押しにもなるでしょう。
しかし、施術において難しいのは、ゴールへの道のりが一筋縄では行かないところにあります。
例えばダイエットの場合は、痩せるための方法論がある程度確立されています。
基本的には食べなければ必ず痩せていきます。
運動と食事、この2つに気を付けさえすれば、さらに結果は出やすいでしょう。
しかし、身体の悩みの場合、原因が多岐に渡ります。
パターンとして単純に筋肉や骨が原因の場合もあれば、内臓が起因する場合もあります。
また、過去の古傷が尾を引いている場合もありますし、心理的な部分が影響する場合もあります。
腰痛のテクニックを用いても、それが原因にバチッとハマらない限りは、なかなか改善が難しいのです。
はっきり言えば、効果が感じられないから回数券が不評をなのでしょう。
昔は接骨院を始めれば3年で家が建つと言われていましたが、自由化によって分母が増えた影響で、どんどん売上は先細りしています。
そして、昔は無かったようなチェーン店化がどんどん進んでいます。
本来、施術家としてひとり立ちするまで、やはり10年ぐらいの月日は必要ですが、新人が売上を確保するための手段が回数券なのでしょう。
組織が大きくなれば、利益を追求する必要があります。
しかし急拡大がゆえに人材の育成が追いつかず、結局は中身が伴っていないために生じる歪なのでしょう。
医療は本来、あまり儲かってはいけない分野だと個人的には思います。
回数券事情は、業界の闇なのかもしれません。

