エストロゲン
コラーゲンの分解とエストラジオール
コラーゲンは、体内で常に分解と再合成が繰り返されている。
この過程は細胞内外の酵素によって制御され、それによってコラーゲンの量と質が維持される。
エストラジオール(女性ホルモン)は、コラーゲンの分解を促進する。
エストラジオールは、炎症反応を引き起こすサイトカインの産生を促進するが、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)という酵素の発現を増加させることにより、コラーゲンの分解を活性化する。
正常な生理的状態では、エストラジオールの分泌量が適切に調整されているため、コラーゲンの分解と再合成のバランスが保たれている。
しかし、加齢や更年期障害などによって、エストラジオールの分泌量が低下すると、コラーゲンの分解が増加し、皮膚や骨の弾力性が低下する。
骨粗鬆症や皮膚の老化等の治療では、これを補うためにエストラジオ―ルが使用される。
エストラジオール過剰とコラゲナーゼ促進
エストラジオールは、過剰に分泌されると、コラゲナーゼと呼ばれる酵素を促進する。
コラゲナーゼはコラーゲンを分解する酵素であるが、過剰に分泌されると、組織や臓器の損傷、炎症、血管壁の弱化などの問題を引き起こす可能性がある。
更年期以降女性のエストラジオール分泌量は低下する傾向があるため、その治療にはエストラジオール補充療法が一般的である。
しかし、過剰な補充はコラゲナーゼの促進を引き起こす危険性が高まるため、注意が必要である。

