強者の印

人間はグルメな生き物です。
肉や魚、野菜や果物では飽き足らず、最近では昆虫食にまで手を出し始めています。

調理法も煮たり、焼いたり、炒めたり、揚げたり、蒸したりと多種多彩。
味に対して貪欲な生き物は、人間をおいて他にはいないでしょう。

人間がグルメなのには、きちんとしたワケがあります。
舌にある味蕾(みらい)の存在です。
味蕾は味を感じる感覚器ですが、これは数が多いほど味に敏感になります。

人間には9000個の味蕾があると言われています。
しかし他の動物だと、犬では2000個ほど、猫では800個ほど、ニワトリに至っては24個ほどです。
味にうるさいのは、人間に備わった特性なのです。

生きることを優先するのであれば、鋭すぎる味覚も良し悪しでしょう。
腐ったものや、毒のあるものを見分けられる反面、栄養があってもマズいものは食べなくなります。
人間は、弱肉強食の頂点に立ったからこそ、味を楽しむ余裕が生まれました。
味覚とは、地球上における強者の印とも言える進化なのはないでしょうか。