意図的な基準
「女性の腹囲は90センチ→77センチ」 メタボ基準を新たに提案
病気のリスクが高まるとされる「メタボリックシンドローム」はおなか周りの基準が大きな目安になってきた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/10f9c36ea6c2ee57cc577aa3a77e4e89a0eb55f0
ところが、いまの基準では多くの人のリスクが見逃されているとの研究結果を新潟大のチームがまとめ、論文を発表した。
現在の女性の腹囲を90センチから77センチに見直すべきだなどとするあらたな基準案を示している。
メタボの基準とは実にいい加減なものです。
現行の基準では、男性なら85cm以上、女性なら90cm以上。
なぜ身体が男性よりも小さいはずの女性の方が基準が甘いのでしょう。
こういった批判の声を反映したのが今回の案らしいですが、いきなり77㎝とは何なのでしょう…。
エビデンスを考慮しているという体で、実は感覚的に決めていたということがよく分かります。
血圧もそうですが、現在は140mmHgが高血圧の基準値とされています。
しかし、2000年の基準値だと180mmHgが高血圧の基準値です。
過去を振り返ると、このようなニュースがあります。
ズバリ、高血圧症の犯人は「基準値」です。
高血圧症の判断となる基準値は、2000年までは実質、収縮期(上)が180mmHgでした。
つまり170台の人でも「正常」であるとされていたのです。
ところが驚くことに、2008年までのわずか8年の間に基準値が50下げられて、130mmHgになったのです(特定健診・特定保健指導)。
その結果、何が起こったのか? 高血圧症と診断される患者が激増し、降圧剤の年間売上高は2000億円から1兆円以上に急増しました。
今や降圧剤は巨大産業です。
「やっぱり降圧剤は効かなかった」と言われると、困る人がたくさんいるのです。
血圧の基準値が、いかに恣意的なものであるかを証明するエピソードがあります。
2014年、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は高血圧に関する新基準を発表しました。
それは、健康診断時の高血圧判定基準が、「上147mmHg、下94mmHg」という従来の目安より大幅に緩和された数値でした。
人間ドック学会の主張の根拠は、「これまでに人間ドックを受診した150万人のデータを統計的に分析した結果、上147mmHg、下94mmHgの範囲内の人の95%が健康であった」というものです。ところが、日本高血圧学会がこれに猛反発したのです。
https://toyokeizai.net/articles/-/165192?page=2
(日本高血圧学会は「高血圧治療ガイドライン」という冊子を発行し、実質的に高血圧の基準値を決めている、大学の医療研究者が委員を務める組織です)
基準値が勝手に引き下げられては、多くの「お客様」を失うことになります。
医療機関や製薬会社にとっては大損失なのです。
コレステロールは、細胞やホルモンの材料として欠かせないものです。
メタボの基準を引き締めると、今度は誰が得するのでしょうか?

