季節の変わり目
この季節、小児科外来をやっていると、「このシーズンになると喘息の症状がひどくなっています。やはり台風が近づいているせいですか?」と質問されます。
そのあと、「やはり気圧が下がるせいでしょうか?」と聞かれることも少なくありません。この季節、外来をやっている我々にとっても、台風が近づくと喘息の患者さんが増える印象は確かにあります。
中国の北京で2万3000人の喘息入院患者の入院記録と、その時期の気象情報から大気圧のデータを収集し、その関連を調べた研究があります。この研究では、大気圧の低下と喘息入院患者の増加との関連を示していました。
一方で逆の報告もあります。
日本で小児喘息と気圧の関係を調べた研究では、むしろ気圧が高いことが喘息症状の悪化と関係していたと報告しています。
さらに、小児喘息症状の悪化にそもそも気圧は関係なかったという報告もあります。
気圧が喘息に及ぼすメカニズムはまだよくわかっていません。
様々な研究結果からは、少なくとも台風による低気圧が喘息悪化の原因であるとシンプルに結論することはできなさそうで、他の要因を考える必要があります。
急に秋らしい陽気になりました。
まだ私は半そでで頑張っていますが、朝晩は肌寒さを感じます。
あれだけ凉を求めていたのに、何だか今は暑さが恋しいくらいです。
急な変化は体にとって大きな負担です。
特に、呼吸器疾患を持っている方は、症状が悪化しやすいので注意が必要でしょう。
東洋医学的な解釈では、肺は免疫力と関係が深い器官です。
冷たい空気は肺にダメージを与え、免疫力を低下させます。
季節が急に変わっても、体は急に変わることはできません。
冷たい空気への適応がうまくいかないことで、呼吸器の症状が酷くなりやすいのです。
実際キネシオロジー的にも、カンジダや非結核性抗酸菌の反応が増えています。
こういった細菌の暴走を、免疫が制御できていないことも悪化の原因にはなっているでしょう。
季節の変わり目をうまく乗り切るには、一にも二にも養生です。
なるべく無理をしないで、暴飲暴食を控え、睡眠時間を十分確保する。
なるべく節制し、変化にエネルギーを使うことを心がけましょう。
気圧が下がっても、平気な人とそうじゃない人がいるのはなぜなのでしょう。
症状とは、結局体の状態次第なのです。

