睡眠薬が脳の掃除を妨げる
睡眠薬が脳の掃除を妨げているおそれ、認知症とも関連、最新研究
私たちは人生の約3分の1を眠って過ごすが、その間、体のスイッチは単純にオフになっているわけではない。なかでも脳は、眠っている間に多くの“家事”をこなさなければならない。その1つは自分自身の掃除だ。脳の「グリンパティックシステム」と呼ばれる複雑なネットワークには、脳内にたまった有害な老廃物(アルツハイマー病などの認知症と関連するアミロイドベータやタウタンパク質など)を洗い流す機能がある。
米ロチェスター大学医療センターの教授で、神経医学応用研究センターの共同ディレクターである神経科学者のマイケン・ネーデルガード氏らの研究チームは、2025年2月6日付けで学術誌「セル」に発表した新しい論文で、脳の掃除のしくみの中でこれまで不明だった点を解明できたと考えている。この論文では、ある一般的な睡眠薬が脳の掃除の妨げになる可能性があるという発見についても詳しく書かれている。
ネーデルガード氏は、自分たちのチームが2012年に脳の掃除の重要性を初めて明らかにしたときには、このプロセスがどのようにして動いているのか、完全には理解していなかったと語る。
以下では、今回の発見が睡眠薬の効果をめぐる長年の疑問を再燃させている理由と、睡眠薬を使っている人が留意すべき点を説明する。
脳は、全身のエネルギーの約20%を消費するフードファイターです。
睡眠中でも休むことなく働き続けるため、多くのエネルギーを消費します。
一時間勉強すると100kcalを消費しますが、これは一時間運動するのと同じ消費量です。
しかし、考えなくてはいけないのは、エネルギーを消費した分だけゴミが出るということです。
繁盛しているお店では、たくさんのゴミが出るはずです。
これを片付けずに放っておいたら、店が汚れていき、しまいにはこびりついて落ちなくなります。
当たり前ですが、ゴミは処理ができなければ溜まってしまい、だんだんと働きにも影響してしまうのです。
睡眠は体の回復に必要な時間ですが、溜まったゴミの掃除をする時間でもあります。
しかし、睡眠薬の服用によってゴミ掃除が妨げれてしまうのであれば、これは大きな問題です。
睡眠の役割を担うことができない状態で、ただ眠れていても、あまり意味はありません。
本当に症状を取るだけでよいのか。
ただ一つの症状に注目するだけではなく、その行動の意味を大きな目線で考える必要があるでしょう。
医療の在り方が、対処療法だけでは限界に来ている証拠なのではないでしょうか。

