脊髄損傷を救う道
iPS細胞移植後に2人の運動機能が改善、脊髄損傷患者が自分で食事をとれるように…世界初
発表によると、患者は受傷後2~4週間の18歳以上の4人で、受傷した首や胸から下の運動機能や感覚が完全にまひした。
チームは健康な人のiPS細胞から神経のもとになる細胞を作り、2021~23年、患者1人あたり約200万個の細胞を傷ついた脊髄に移植。
患者は機能回復を促す通常のリハビリなどを続けた。
移植の約1年後に有効性を検証した結果、運動機能の5段階のスコアが1人は3段階、1人は2段階改善した。
残る2人は治療前と同じスコアだったが、改善はみられたという。
本当であれば医学の歴史を変える研究です。
脊髄損傷は不治の病であり、臨床応用を待っている患者さんは大勢いるでしょう。
しかし、言葉通り受け取るには少し注意が必要かもしれません。
まず、脊髄損傷において、リハビリを始める期間はとても重要です。
受傷から1週間以内に運動機能と感覚機能の回復が始まった場合、予後は良好です。
しかし、6カ月以内に機能が回復しない場合はそれ以上の回復が難しく、今後の生活に大きな制限を伴います。
今回の治験の対象者は受傷から2~4週間の患者であるため、そもそも回復が見込まれる期間です。
これがiPS細胞による効果なのか、そもそもの治癒力によるものなのかを判別するためには、データの蓄積が必要でしょう。
また、この技術において本当に望まれるのは、受傷から半年以上経過したパターンです。
予後不良となり体が動かなくなった患者さんに対して、良好な結果が得られるという結果が待ち望まれます。
技術の確立は本当に難しいとは思いますが、ぜひ頑張ってもらいたい研究です。

