人類の家畜化への懸念

AI研究の先駆者が「人類の家畜化」を懸念 教育の重要性を強調 京都賞受者講演会

科学や芸術の発展に貢献した国際的な功績をたたえる第40回京都賞(稲盛財団主催)の受賞者3人による記念講演会が、国立京都国際会館(左京区)で開かれた。

人工知能(AI)の理論的基盤を拓く先駆的な研究と、情報幾何学の確立の業績が評価された甘利氏は、「幸運なるわが人生」と題して講演。
幼少期から算数や数学が好きだったが、大学時代に純粋な数学ではなく、当時設けられたばかりの数理工学分野に進んだことが転機になったと振り返った。

「『目を大きく見開いて世の中の色んな仕組みを勉強しろ』『学問は自由だ』と教わった」と述懐。
研究者の道を歩み始めた後は、数学や数理モデルの手法を使って脳の情報処理の基本原理を解明することを目指す、数理脳科学と呼ばれる分野の開拓に没頭した。現在のAI研究の源流にも連なる画期的な研究だが、甘利氏は「温泉につかっているときにひらめいた」と回想。
また、同時並行で情報幾何学という新分野の確立にも深く携わった。

社会に浸透するAIについては「どんどん使ってほしい」としつつも、思考力の減退や「人類の家畜化」につながってはならないと指摘。
「他人の意見や考え方を知り、学ぶという点で教育はますます重要になってくる」と締めくくった。

AIは私たちの生活に、少しずつ少しずつ浸透していっています。

グーグルの検索では、まずAIによる解説がトップページを飾ります。
実際に若者の間では、何かを調べる際には、ネット検索からAIに聞くに変わっているそうです。
ネットやスマホのように、だんだんと当たり前のものになるでしょう。

AIはとても便利なツールです。
しかしあくまでも道具であり、人間が使うものでなければなりません。

車や電車は便利な乗り物ですが、それで筋肉がつくわけではありません。
筋肉をつけるためには、便利を捨てて、地道に運動を続けるほかありません。

室伏広治の背筋力は389kgですが、普通のゴリラの背筋力は400kgです。
身体能力に関してはどうしたって他の動物に劣りますが、思考や創造という面では人間が一番です。
そこをツールに委ねてしまうのは、自分の武器を捨ててしまうようなものです。
AIも、まずは自分で考えることができてこそ、光り輝くものでしょう。

私たちの思考は、本当に自分の考えなのでしょうか。
コロナ騒動を見ていると、人類の家畜化はすでに始まっているように感じてしまいます。
便利と引き換えに、大きなものを失っているような気がしてなりません。