読書録 vol.11
アミ 小さな宇宙人 エンリケ・バリオス
待ちに待った一冊である。
図書館で予約をしたのが大体1年前。
97人待ちの順番を乗り越え、ようやく私の番が回ってきた。
本書は、子供が考えた空想の話の体であるが、すべて事実だと私は思う。
確かに時代は変わりつつあるが、まだまだ世間には受け入れ難い内容だろう。
しかし、ただのおとぎ話ではないことを知る人間は、確実に増えてきている。
アミは地球人を野蛮な未開人だと言う。
その野蛮人を導くために、地球に来て、ペドロと接触を持った。
現代は社会が文明化し、便利になったが、すべての人にそれが平等なわけではない。
富には偏りがあり、さらに持つ者がさらに富むために、持たざる者をから富を吸い上げている。
そのための手段として、暴力や恐怖が用いられ、それが正当化されている。
今も続く戦争や紛争は、それは結局、利益の奪い合いによるものである。
精神的な成熟にはまだまだ遠く、暴力をもって解決する我々は、確かに野蛮人なのだ。
人類の進化のためには、愛に目覚めることが必要であるという。
愛とは神そのものであり、宇宙の基本法則が愛である。
愛こそが進化のためのエネルギーなのだ。
進化段階の高い社会では、愛し合っている一つの大きな家族だという。
人は知らない人には無関心だが、愛情で結びついた家族であれば関心を持つ。
その社会は、人種や国境の壁がなく、同じ家族の一員として、すべてに対して平等に愛情を注ぐ。
助け合い、分かち合いが当たり前で、一人一人を尊重し、みんなが仲良く暮らしている。
地球でも家族であれば当たり前であるが、この社会では一つの大きな家族という認識なのだ。
進歩とは、純粋な愛に、より近づいていくことを意味している。
しかし、これを体現するのは非常に難しい。
人はエゴの塊で、それが大きなブレーキになっているからだ。
私たちの思考は、通常、他人よりも自分がずっと重要だと考えてしまう。
他人よりも、勝とうとか、得をしようとか、競争に勝つことを正しいと思ってしまっているからだ。
本来、人はオンリーワンの素晴らしい存在である。
世界に一人だけしか存在しない、素晴らしい才能を持った、唯一無二の貴重な存在である。
しかし、エゴで染まった現代社会はそれを良しとはしていない。
たった一つの物差しだけで、他と比較し、順位をつける。
そのために、人を軽蔑したり、傷つけたり、利用したりすることは、果たして正しいのだろうか。
一つ一つの言葉が胸に突き刺さり、読み進めるごとに心が熱くなった。
私がこうして今の仕事をしているのも、結局は進化への道なのだろう。
奉仕することを望む魂の導きが、きっと私を動かしたのだ。
自分がいかにエゴにとらわれているか。
そして、愛に欠ける行動をとっているか。
自分を振り返るいい機会を与えてくれた一冊である。

