読書録 vol.3
最近テレビでちょこちょこ見る人だなという印象だったが、この人はSHOW ROOMというアプリを制作した会社の社長らしい。ネットで検索すると、石原さとみの元恋人という情報も出てくる。いけ好かない今どきのIT社長かな。
しかし、著作を読んでみると、葛飾区出身、綾瀬でストリートミュージシャンをしていた等、身近に感じられるエピソードが出てきて、読み進めるうちにどんどん興味が湧いてきた。
一種の自伝的な部分もあり、生い立ちから、金融マン時代、DeNAに入社してからSHOW ROOMを制作するまでのエピソードがつづられている。
著者は生き方に一本筋が通っている。徹底的に自分を掘り下げ、自分を見つめ自己分析する。就職活動において、自己分析をするために使用したノートは30冊にも及ぶという。そして、自分の軸を明確にし、目指すべき目標が決まったら、それに向かって真っすぐに進む。他のことには一切エネルギーは使わない。一見、優男風ではあるが、人間見た目で判断してはいけない。
著者は言う。しっかりと物事を分析し、考え抜いた結果の行動であれば、人生の勝算はある程度見えてくる。努力と情熱次第で人はどんな高みにだっていける。今後の活躍が気になる人物である。
メジャーリーガーとして活躍した吉井が、コーチに転向して実践した、コーチングの理論と体験談である。
日本では、指導者の教えが絶対で、教わる側は黙ってそれを受けなければいけないという風潮がある。しかし、基本的に指導者が教えるのは、自分が成功した体験によるものである。人は十人十色であり、究極を言うと、同じ感覚を共有することはできない。本来、教えるという行為は、形式ばった教え方ではなく、個々人に適した教え方が必要なのだ。その技術がこのコーチングである。
私もセミナーにおいて、講師との感覚の違いに泣かされた経験がある。
手技療法は感覚がものを言う世界である。特にオステオパシーは繊細な感覚が求められるため、講師の言葉に左右され、感覚を見失った経験が何度もあった。今思えば、それこそ同じ感覚を共有できないという典型的なパターンだろう。
コーチングは、どの分野においても今後重要になっていくスキルなのではないだろうか。私は直接的に関連するわけではないが、子育てや、周りとの関わる上で、必ず役に立つ技術である。大変参考になった。

