本質は見えにくい

当院を訪れる理由は様々ですが、何となくという方も結構います。
急に整体に行きたくなって、たまたま空いていたから予約したというパターンです。

当院は、通常イメージするような整体院とは違います。
そのため、施術をしていて、あまり良くは思ってくれていないなと感じる場合があります。

なんで昔のケガのことなんかを聞くのか?
何で痛いところを触ってくれないのか?
弱い刺激で何だか物足りない。

特に、強い刺激に慣れてしまった方や、痛いところをやらないと気が済まないという方は、この傾向が強いかもしれません。

私もかつては、痛いところを一生懸命に攻める整体師でした。
マッサージをして、固くなった筋肉を柔らかくすれば、症状は絶対に良くなる。
自分の指が痛くなかろうが、念を込めて、力いっぱい指圧をしていました。

確かに、その場では筋肉は柔らかくなります。
やられた感もあるので、患者さんも楽になったと言ってくれます。
しかし、後日訪れた際、患者さんは必ずこう言うのです。
直後は良かったけど、すぐに戻ってしまったと…。

そんな経験を繰り返し、身体のつながりが真の原因だと気づくまでには長い時間がかかりました。
本当に凝り固まっていたのは、私の頭だったのです。

私たちの身体は、全身タイツのように筋膜に覆われています。
筋膜には始まりや終わりのような切れ目がなく、内部の組織もつないでいる三次元的なタイツです。
身体は、立体的に筋膜の影響を受けているのです。

症状が出ている場所は、大抵の場合、原因から離れたところです。
端っこばかりをいくら施術しても、その刺激は大元には届きません。
引っ張りの大元を探して、そこへのアプローチによって、身体はやっと変わっていくのです。

また、力も強ければいいものではありません。
組織が許容してくれる最適な力があります。
それは多くの場合、マッサージよりも弱い力です。

今は多くの臨床例を重ね、これが答えだと、確信を持って言うことが出来ます。
目に見えるところに本当の答えはありません。
物事の本質はいつだって見えにくいものなのです。